専門外来
生理痛(月経痛)
日常生活に支障があれば治療の対象
生理痛(月経痛)は多くの女性が経験するものですが、その症状には個人差があります。下腹部の痛みや腰痛、頭痛、吐き気、気分の落ち込みや、イライラ感といった症状があり、それによって日常生活に支障をきたす場合「月経困難症」と診断され治療の対象となります。 ある調査では、働く女性(16歳〜50歳未満)の4分の1以上が強い月経痛を訴え、なかでも25歳未満の若い女性ではその割合が40%以上にのぼると報告されています。
注意したほうがいい生理痛は?
月経痛は原因となる病気のあるものと、そうではないものに大きく分けられます。原因となる病気の代表的なものは子宮内膜症や子宮筋腫、クラミジア感染症などによる骨盤内炎症です。これらは放置すると将来不妊につながる可能性がありますので、生理中やその前後に強い下腹部痛などの症状があるときは早めの診察をおすすめします。
検査によって原因となる病気の存在が否定されれば、原発性月経困難症として痛みや不快感を緩和する対処療法を行います。
生理痛の治療
原因疾患のない月経痛では、鎮痛薬や低用量ピル(経口避妊薬)を使った治療が基本となります。当院ではそれに加え、漢方薬や鍼灸治療も取り入れています。冷え性や、瘀血(血行不良)を改善し、骨盤内の血流を良くすることで痛みを軽減する効果があります。また、お風呂などで腰や下腹部を温めたり、軽いストレッチなどの運動も痛みの軽減に有効です。
また、子宮内膜症を原因とする月経痛には、低用量ピルが有効で保険も適用されます。こちらも漢方薬などを併用することが可能です。