専門外来
妊活外来(不妊症・不育症)
令和4年度からの不妊治療につきまして
令和4年度より不妊治療の保険適用が拡大されましたが、治療の条件が厳格化されました。当院では、不妊診療で受診の患者様は初診時に下記の検査が必要となります(ただし、過去にブライダルチェックを受けていただいた場合はその限りではございませんので、ご相談ください)。女性はつぎの月経開始予定日の1週間前に検査を受けていただくようにお願いいたします。男性は2日以上7日未満の禁欲をもってご来院ください。
検査を受けていただいたうえで治療開始を希望される場合は、ご夫婦でご来院いただき同意書へのサインをいただいたのちに治療開始となります。
東京都にお住まいの方は「不妊検査等助成事業」の助成金を申請することができます。お子さんを望む夫婦(事実婚含む)が早期に検査を受け、必要に応じて適切な治療を開始することができるよう、不妊検査及び薬物療法や人工授精等の一般不妊治療にかかる費用の一部が5万円を上限に助成されるものです。詳細は都のホームページをご参照ください。
*証明書の作成には2,200円の文書料がかかります。
ご予約につきましては、スマイリーリザーブにログインしていただき、受診される方のお名前と生年月日でご予約ください。ご希望日の2週間前よりご予約が可能となります。
不妊初診(女性) 44,000円(税込) | ||
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血液検査 | 性ホルモン(卵胞ホルモン、黄体ホルモン、LH、FSH、テストステロン)、プロラクチン、甲状腺、AMH(卵巣年齢)、梅毒、ヘルペス、クラミジア(IgA、IgG)、B型肝炎、C型肝炎、HIV、風疹抗体、貧血 | |
膣分泌物 | 淋菌、トリコモナス、マイコプラズマ、ウレアプラズマ | |
超音波 | 子宮・卵巣に異常はないかや、排卵の有無を確認します | |
問診 | 医師によるご説明 |
不妊初診(男性) 36,300円(税込) | ||
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血液検査 | 性ホルモン(LH、FSH、テストステロン、卵胞ホルモン)、梅毒、ヘルペス、クラミジア(IgA、IgG)、B型肝炎、C型肝炎、HIV、風疹抗体 | |
尿検査 | 淋菌、トリコモナス、マイコプラズマ、ウレアプラズマ | |
精液検査 | 精液の量や精子の濃度、数、運動率などを調べます | |
問診 | 医師によるご説明 |
エコー検査の保健適用範囲
卵胞刺激した周期は、エコー検査は月3回まで保険で受けられます。以降のエコー検査は自費(2,200円/回)となり、その場合は再診料も自費(1,100円/回)扱いとなりますのでご了承ください。
女性不妊治療・男性不妊治療
当院の一般的な不妊検査・治療の流れは以下の図をごらんください(女性は左のピンクの枠、男性は右のブルーの枠)。最初にこれまでの経過や現状について伺い、必要に応じてホルモン検査や感染症検査、超音波検査を行うのが一般的です。その後、検査結果およびご本人の希望を元に、どのような治療を行うかを決定していきます。
なお妊活治療を開始する際には、原則として不妊初診検査の受診および同意書へのサインが必要となります(上記「令和4年度からの不妊治療につきまして」の項目をご参照ください)。
当院では、通常の不妊治療に加え、患者さんの体を妊娠しやすい状態に整える目的で漢方療法および鍼灸療法を併用しています。特に高度生殖医療でなかなか結果のでない方にはお勧めしています。ご希望の方はお声がけください。
はじめて不妊治療をお考えの方は、不安や不明点も多いかと思います。お気軽に連絡ください。
周期における主な治療
- 月経3日目 超音波で遺残卵胞確認、ホルモン検査
- 月経5日目 排卵誘発剤(内服・注射・生薬)使用開始
- 月経8〜11日目 卵胞発育チェック、卵管造影検査(必要に応じて)
- 排卵前 フーナーテスト、超音波卵胞チェック、夫婦生活タイミング指導
《主な検査について》
- ホルモン検査
- 血液検査でエストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)、プロラクチン、LH、FSH、テストステロンの数値を調べます。妊娠に適したホルモンバランスが保たれているかどうかなどが分かります。
- 超音波検査
- 子宮や卵巣に異常がないか、また子宮内膜の厚みや卵胞の発育状況などを経膣で確認します。
- フーナーテスト
- 夫婦生活後に膣から頸管粘液を採取し、その中にある精子の状態から、子宮の中に向かうことができたかどうかを調べるテストです。主に、排卵前後の夫婦生活の後に行います。
- AMH(アンチミューラー管ホルモン)検査
- AMHは発育過程の卵胞から分泌されるホルモンで、この値が卵巣予備能の指標になると言われています。血液検査で調べることができます。
タイミング療法
排卵日を超音波検査や排卵日チェッカーなどで予測して、夫婦生活のタイミングを指導する療法です。不妊の原因に合わせてお薬を併用する場合もあります。また、性交障害やセックスレスなどで夫婦生活が難しい場合は、採取した精液をシリンジ(針のない注射器)で膣へ自己注入するシリンジ法をおすすめしています(ご希望の際は診察時にお伝えください)。
人工授精(AIH)
人工授精は、事前に採取しておいた精子を、カテーテルを使って子宮の奥へ直接挿入する方法です。タイミング療法でなかなか妊娠しない場合に次のステップとして、また男性不妊の場合や夫婦生活ができない等の理由で行うこともあります。採取した精液をそのまま入れるのではなく、遠心分離をかけて洗浄・濃縮して雑菌などを除き、良好な精子だけを挿入します。
2022年4月以降は、人工授精が保険適用になりました。
人工授精を行うときに、当日精液を持参(または院内で採取)していただく方法とは別に、事前に採取した精液を洗浄・濃縮した状態で凍結保存しておく方法があります。この方法は、精子の数が少ない場合に複数回分をまとめて挿入できる、また多忙などの理由で排卵日に夫婦生活ができないときに解凍して人工授精することができる、などの利点があります。
- 精子凍結保存 1回目16,500円(税込)、2回目以降11,000円(税込)
精子凍結保存の期間について
凍結精子の保存期間は1年間となります。1年を過ぎたら原則として破棄させていただきます。保存の延長を希望される場合は必ずご連絡をいただきますようお願いいたします。
不妊相談・カウンセリング
これから妊活を始めたいとお考えの方や今後の治療方針にお悩みの方は、医師による不妊相談・カウンセリングを受けていただくことができます。ご相談の際は3カ月分の基礎体温表を必ずご持参ください。また、お時間が限られますので相談したい内容やお聞きになりたい項目をあらかじめまとめてきください。費用は全額自費となります。
- 不妊相談・カウンセリング 15分を限度として5,500円(税込)
※15分以上かかる際は改めてご予約をお取りいただきます
※原則火・水・金のみの受付となります。
精液検査
不妊の約50%は男性側にも原因があると言われます。不妊治療を検討されているご夫婦は、精液検査の実施をお勧めします。詳しくはこちらをご覧ください。
- 精液検査費用 初回8,800円(税込)、2回目以降4,400円(税込)
- ※このほかに、初診料3,300円(税込)または再診料1,650円(税込)がかかります。
精液検査の流れ
- ①問診
- 問診表をご記入いただきます。
- ②精液採取
- 精液を採取していただきます。プライバシーの保たれた採精室にご案内いたします。
- ③精液の確認
- 採取した精液を顕微鏡で確認しながら、精液の量や運動率について医師が説明します。
- ④会計
- 検査は終了です。検査結果は約1週間後に郵送でお送りいたします。
ブライダルチェックについて
ブライダルチェックは、結婚前後や妊娠前に受ける健康診断のようなものです。 安心して結婚生活を送るために、また元気な赤ちゃんを授かるためにも性感染症や不妊の原因となるような疾患の有無を調べます。詳しくはこちらをご覧ください