outpatient clinic

はりきゅう治療とは？

その名の通り、金属製の鍼（はり）と、ヨモギからできた灸（きゅう）を使って、身体の気の流れを調整する伝統的な療法です。東洋医学では、からだの基本的な構成要素を気・血・津液（水）ととらえ、これらに過不足がなく、さらに滞ることなくからだの内外を巡っているのが健康な状態と考えます。
一方で気・血・津液の過不足や滞りは、いろいろな病態を引き起こします。例えば、気が滞るとイライラしたり、のぼせたりといった症状が現れることがあります。また、血が滞ると刺すような痛みが起きたり、時には子宮筋腫などの腫瘤が作られることもあるでしょう。津液（しんえき）とはからだの水分のことで、多すぎればむくみや冷えが起こりやすくなり、不足するとしわっぽくなったり体内に虚熱が発生しやすくなります。

はりきゅう治療では、患者さんのからだにどのようなことが起こっているのかをよく観察し、その人本来のバランスのとれた状態に戻れるよう、鍼やお灸で調整し、時には生活指導も行います。からだ本来の力を高めることで、病気になりにくく、また病気になっても治癒しやすい状態を目指します。

婦人科疾患や不定愁訴にも

はりきゅう治療というと、いわゆる五十肩や肩こり、腰痛症など運動器疾患への適応のイメージが強いかもしれません。しかしそれだけでなく月経困難症や不妊症、更年期障害などの婦人科疾患をお持ちの方にも適しています。当院では医師による婦人科の診察も行っていますので、ホルモン剤などの西洋薬や漢方薬との併用も可能です。

妊娠を希望される方は、ご希望によりはりきゅう治療と、漢方薬治療、ホルモン治療、タイミング指導、人工授精などを組み合わせて行うこともできます。また、他院での体外受精との併用もおすすめしています。 個人差はありますが、定期的にはりきゅう治療を受けることで子宮内膜の肥厚や、卵胞の発育改善がみられ、妊娠しやすいからだ作りに適しています。

「よく眠れない」「頭が重い」「疲れが取れにくい」「のどが詰まった感じ」などなど、不定愁訴（不調があるのに検査をしても原因となる疾患がみつからない状態）にも非常に有効な場合があります。そのほか気になる症状のある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

治療費　1回約50分　4400円

「ハリがこわい」という方には温灸のみの治療も

鍼を刺す、と聞くと怖い感じがする方もいらっしゃるかもしれません。髪の毛ほどの細さの鍼を使用しますので時々ちくりとする程度ですが、どうしても苦手という方もいらっしゃいます。そのような場合は温灸のみでの治療も可能です。

お灸にもいろいろな種類と方法があります。例えば、お米の半分くらいの大きさにひねったお灸を直接つぼに据える方法。ちくりと熱い刺激があります。また、パンパンに張った肩こりなどには、１cmくらいの三角錐にひねったもぐさを使う地熱灸という方法が効果的です。その他にも箱の中に着火したお灸をいれてお腹や腰をふんわり温める箱灸、薬局などでも売っている（せんねん灸などの）台座灸など。

当院ではそのときの症状にあったお灸で施術いたします。1回1100円でできるプチ温灸のコースもありますので、ぜひお試しください。

プチ温灸　1回15〜20分　1100円